「いつも利用していたファミレスが突然閉店していた…」そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。すかいらーくグループのレストランチェーン(ガスト、バーミヤン、ジョナサン、しゃぶ葉など)では、近年店舗の閉店が相次いでおり、地域によっては行きつけの店が次々と姿を消しています。
この記事では、2025年最新の情報をもとに、すかいらーく系列の閉店店舗を地域別・年度別で一覧にしてご紹介します。加えて、なぜこれほどまでに閉店が進んでいるのか、背景にある経営判断についてまとめました。
このページでわかること
- すかいらーくグループ各ブランドの閉店状況(年度別・地域別)
- 閉店が続く背景にある経済的・社会的要因
- 過去に閉店した店舗と今後閉店予定の店舗一覧
過去に閉店したすかいらーく店舗一覧【ガスト編】
全国各地で静かに姿を消しているすかいらーくグループの店舗。ここでは、近年(2022〜2025年)に閉店した店舗について、判明している情報を年度別に紹介します。
閉店店舗はロードサイド型が中心で、今後の立地戦略にも大きな影響を与える動きといえます。なお、公式発表のあるもの、信頼性の高い報道に基づくものを掲載しています。
2022年に閉店した店舗

閉店日 | 店舗名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
2月15日 | ガスト 豊橋花田店 | 愛知県豊橋市 | しゃぶ葉に業態変更 |
2月20日 | ガスト 葛飾立石店 | 東京都葛飾区 | 閉店報告あり |
3月10日 | ガスト 山形桧町店 | 山形県山形市 | バーミヤンに転換予定 |
3月27日 | ガスト 西川口駅前店 | 埼玉県川口市 | 閉店報告あり |
4月10日 | ガスト 新宿一丁目店 | 東京都新宿区 | 閉店報告あり |
4月10日 | ガスト 竜ヶ崎店 | 茨城県竜ヶ崎市 | 閉店報告あり |
8月31日 | ガスト 平塚海岸店 | 神奈川県平塚市 | 閉店報告あり |
9月4日 | ガスト 川口店 | 埼玉県川口市 | 閉店報告あり |
10月10日 | ガスト ふじみ野東店 | 埼玉県ふじみ野市 | 閉店報告あり |
10月31日 | ガスト 綾瀬駅前店 | 東京都足立区 | 閉店報告あり |
2023年に閉店した店舗
閉店日 | 店舗名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
1月13日 | ガスト 上福岡店 | 埼玉県ふじみ野市 | 閉店報告あり |
1月15日 | ガスト 岩瀬店 | 栃木県桜川市 | 閉店報告あり |
1月15日 | ガスト 銚子店 | 千葉県銚子市 | 閉店報告あり |
1月15日 | ガスト 大森店 | 東京都大田区 | 閉店報告あり |
1月15日 | ガスト 伊豆大仁店 | 静岡県伊豆の国市 | 閉店報告あり |
1月15日 | ガスト 鶴ヶ島三ツ木店 | 埼玉県鶴ヶ島市 | 閉店報告あり |
1月16日 | ガスト 錦糸町店 | 東京都墨田区 | 閉店報告あり |
1月16日 | ガスト 富士鳴沢店 | 山梨県南都留郡鳴沢村 | 閉店報告あり |
1月18日 | ガスト 宇都宮仲町店 | 栃木県宇都宮市 | 閉店報告あり |
1月27日 | ガスト 熱田一番店 | 愛知県名古屋市熱田区 | ラ・オハナに転換 |
1月31日 | ガスト 鈴蘭台店 | 兵庫県神戸市北区 | 閉店報告あり |
12月24日 | ガスト 西荻窪駅前店 | 東京都杉並区 | 閉店報告あり |
2024年に閉店した店舗

閉店日 | 店舗名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
1月8日 | ガスト 国立店 | 東京都国立市 | ガスト1号店、すかいらーく創業店 |
1月9日 | ガスト 池尻店 | 東京都世田谷区 | から好し併設 |
1月21日 | ガスト 浦和文蔵店 | 埼玉県さいたま市南区 | から好し併設 |
3月11日 | ガスト 島根斐川店 | 島根県出雲市 | しゃぶ葉に転換 |
3月14日 | ガスト 郡山コスモス通り店 | 福島県郡山市 | むさしの森珈琲に転換 |
3月24日 | ガスト 堺長曽根店 | 大阪府堺市 | 閉店 |
3月28日 | ガスト 豊橋江島店 | 愛知県豊橋市 | むさしの森珈琲に転換 |
4月7日 | ガスト 松本高宮店 | 長野県松本市 | バーミヤンに転換 |
4月8日 | ガスト 酒田北店 | 山形県酒田市 | しゃぶ葉に転換 |
4月17日 | ガスト 岡山十日市店 | 岡山県岡山市 | しゃぶ葉に転換 |
4月18日 | ガスト 健軍店 | 熊本県熊本市 | むさしの森珈琲に転換 |
5月6日 | ガスト 高崎緑町店 | 群馬県高崎市 | 閉店 |
5月13日 | ガスト 五井店 | 千葉県市原市 | 夢庵に転換 |
7月10日 | ガスト 四日市店 | 三重県四日市市 | しゃぶ葉に転換 |
7月10日 | ガスト 大牟田白金店 | 福岡県大牟田市 | しゃぶ葉に転換 |
7月28日 | ガスト 横浜睦町店 | 神奈川県横浜市 | 閉店 |
8月18日 | ガスト 千葉中央店 | 千葉県千葉市中央区 | じゅうじゅうカルビに転換 |
8月19日 | ガスト 盛岡西バイパス店 | 岩手県盛岡市 | バーミヤンに転換 |
8月26日 | ガスト 野田梅郷店 | 千葉県野田市 | しゃぶ葉に転換 |
9月29日 | ガスト 柿田川公園前店 | 静岡県清水町 | 閉店 |
10月2日 | ガスト 西那須野店 | 栃木県那須塩原市 | しゃぶ葉に転換 |
11月4日 | ガスト 鶴見中央店 | 神奈川県横浜市 | じゅうじゅうカルビに転換 |
2025年に閉店した店舗
閉店日 | 店舗名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
3月23日 | ガスト 羽生店 | 埼玉県羽生市 | 閉店 |
3月30日 | ガスト 市原山木店 | 千葉県市原市 | 閉店 |
3月30日 | ガスト 結城店 | 茨城県結城市 | 閉店 |
4月9日 | ガスト 多賀城店 | 宮城県多賀城市 | しゃぶ葉に転換 |
5月6日 | ガスト 北心斎橋店 | 大阪府大阪市中央区 | 閉店 |
5月18日 | ガスト 飯田上郷店 | 長野県飯田市 | 閉店 |
7月10日 | ガスト 前橋西店 | 群馬県前橋市 | 資さんうどんに転換 |
7月27日 | ガスト 大泉北園店 | 東京都練馬区 | ペルティカに転換 |
7月27日 | ガスト 西葛西駅前店 | 東京都江戸川区 | 閉店 |
8月17日 | ガスト 岸辺駅前店 | 大阪府吹田市 | 閉店 |
8月18日 | ガスト 浦和中島店 | 埼玉県さいたま市桜区 | 資さんうどんに転換 |
8月25日 | ガスト 尻手店 | 神奈川県横浜市 | 資さんうどんに転換 |
8月31日 | ガスト 田無店 | 東京都西東京市 | 閉店 |
9月28日 | ガスト 大宮北袋店 | 埼玉県さいたま市 | ペルティカに転換 |
過去に閉店したすかいらーく店舗一覧【しゃぶ葉・すかいらーく編】
2022〜2025年に閉店した「しゃぶ葉」の店舗

ガストほど閉店数は多くないものの、「しゃぶ葉」も一部地域で閉店が確認されています。以下は、公式情報や報道に基づいて確認された閉店店舗の一覧です。
閉店日 | 店舗名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
2022年1月11日 | しゃぶ葉 大阪狭山店 | 大阪府大阪狭山市 | 閉店報告あり |
2022年1月16日 | しゃぶ葉 金町駅北口店 | 東京都葛飾区 | 常総金町ビル5階 |
2023年2月28日 | しゃぶ葉 京都向日店 | 京都府向日市 | 森本町高田交差点近く |
2023年7月23日 | しゃぶ葉 三郷彦糸店 | 埼玉県三郷市 | ロードサイド型店舗 |
2025年1月5日 | しゃぶ葉 岡山津島店 | 岡山県岡山市北区 | 閉店後に再開予定の案内あり |
しゃぶ葉の閉店は「再オープン」や「業態転換」を前提としたケースが多く、完全撤退ではないことが特徴です。
2022〜2025年に閉店した「バーミヤン」の店舗

バーミヤンでは、主に都市部での閉店が確認されています。以下は報道や閉店リストに掲載されている具体的な店舗です。
閉店日 | 店舗名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|---|
2022年1月15日 | バーミヤン 秋津店 | 東京都東村山市 | 秋津町交差点近く |
2022年1月31日 | バーミヤン お台場店 | 東京都江東区 | 商業施設内店舗 |
2022年7月10日 | バーミヤン 中野坂上店 | 東京都中野区 | 駅前立地 |
2022年11月20日 | バーミヤン 鶴川店 | 東京都町田市 | 業態転換の可能性あり |
2023年5月8日 | バーミヤン 板橋常盤台駅前店 | 東京都板橋区 | 駅前路面店 |
2023年5月29日 | バーミヤン 尼崎近松店 | 兵庫県尼崎市 | 郊外型ロードサイド店舗 |
バーミヤンは都市部の駅前型店舗を中心に閉店しており、今後は郊外立地での展開や業態転換による再出店が進む可能性があります。
すかいらーくグループの閉店ラッシュの理由

近年、すかいらーくグループの閉店が相次いでいます。かつては“どこにでもあるファミレス”の代名詞だったガストをはじめ、バーミヤンやしゃぶ葉、ジョナサンといったブランドでも閉店の波が止まりません。
その背景には、単なる経営不振だけでなく、社会的・経済的な構造変化が複雑に絡み合っています。
年度別閉店件数の推移
すかいらーくグループでは、近年にかけて段階的に閉店が増加しています。特に2022年以降は、収益改善を目的にした大規模な構造改革が進められました。
年度 | 閉店件数(推定) | 主な施策・要因 |
---|---|---|
2022年度 | 約100店舗 | 不採算店の整理を目的とした一括閉店 |
2023年度 | 約60店舗 | 新業態転換・賃料負担の見直し |
2024年度 | 約50店舗 | ブランド統合とロードサイド型の再編 |
2025年度(予測) | 40店舗前後 | 業態転換・人件費高騰への対応 |
年々閉店数は減少傾向にありますが、これは店舗数が既に大幅に減っているためであり、依然として再編の動きは継続中です。
なぜ今、すかいらーくで閉店が相次ぐのか
閉店が相次ぐ背景には、いくつもの要因が重なっています。経営効率の見直しという直接的な理由に加え、社会環境の変化が強く影響しています。
- コロナ禍による来店客数の減少
↳特に高齢層・家族連れの利用頻度が低下 - フードデリバリー需要の高まり
↳店内飲食中心のビジネスモデルからの脱却が課題に - 郊外型店舗の採算悪化
↳人件費や光熱費の上昇が直撃 - 不採算店を新業態に転換する方針の強化
↳ペルティカ、むさしの森珈琲、資さんうどん等に転換
経営判断だけでなく、消費者のライフスタイルそのものが変化していることも、閉店ラッシュの根本にあります。
ブランド別(ガスト/バーミヤン/しゃぶ葉等)の閉店傾向比較
すかいらーくグループ内でも、ブランドごとに閉店の傾向には違いがあります。以下に代表的な傾向を整理します。
ブランド | 閉店傾向 | 主な対応策 |
---|---|---|
ガスト | 閉店数が最も多く、2022年には年間100店舗超 | 資さんうどん、ペルティカなど新業態へ転換 |
バーミヤン | 都市部駅前店舗での撤退が目立つ | 一部をむさしの森珈琲などへ転換 |
しゃぶ葉 | 再出店前提の一時閉店や業態再編が多い | 新装開店・高単価メニューへのシフト |
ジョナサン | 駅前型やビルイン店舗中心に閉店 | ドリンクバー縮小などコスト構造を見直し中 |
ガストは全国に広く展開していた分、再編の影響を強く受けており、代替ブランドへの転換が顕著です。逆に、しゃぶ葉やバーミヤンは業態別に再配置されている印象が強く、今後の戦略を読み取る上で重要な要素となります。
まとめ|すかいらーく閉店ラッシュの本質と未来
この記事では、2022年から2025年にかけてのすかいらーくグループの店舗閉店状況を、ブランド別・年度別に整理し、その背景や今後の展望について掘り下げてきました。
ガストを中心に多くの店舗が閉店している一方で、しゃぶ葉やバーミヤンでも業態転換や一時閉店が進行しており、グループ全体での大規模な再編が進んでいることが明らかになりました。
閉店の背後には、来店客数の減少、コストの上昇、人手不足といった課題があり、さらに立地戦略の見直しやブランド刷新の必要性が重なっています。特に、郊外型店舗や駅前の高賃料物件が多く影響を受けている点は、今後の飲食業界全体のトレンドにも通じる重要な指標といえるでしょう。