居酒屋のM&Aの相場はどれくらい?目安となる相場の計算方法も解説!

居酒屋 M&A相場

売上の伸び悩み、人手不足、原価高騰……。経営に悩む居酒屋オーナーが、「いっそ店を売れないか」と考えるケースが増えています。実際、近年は小規模飲食店のM&A(事業譲渡)が活発になっており、居酒屋という業態にも売却のチャンスは広がっています。

しかし、いざM&Aを検討しようとすると「うちの店はいくらで売れるのか?」「赤字でも買い手がつくのか?」「査定の基準は?」といった疑問や不安が次々に湧いてきます。大手チェーンとは違い、個人経営の居酒屋では明確な相場感が見えにくく、M&Aの知識がないまま進めるのはリスクにもなりかねません。

そこで本記事では、居酒屋M&Aの価格算定方法や相場の実態、店舗の価値を高めるための改善ポイント、信頼できる専門家の選び方までを、実務に即して解説します。

このページでわかること

  • 居酒屋M&Aで実際に使われる売却価格の算定方法
  • 黒字店・赤字店・小規模店の相場感と売れる条件
  • 店舗を高く売るために整えるべき経営数値や契約リスク
  • 閉店との比較や、自分に合った売却条件の決め方
お店CTA
目次

居酒屋のM&Aは増加傾向にある

居酒屋

まずは、なぜ現在居酒屋のM&Aが活発化しているのかを理解し、そのうえで居酒屋という業態ならではの評価ポイントを押さえておきましょう。

なぜ今、居酒屋のM&Aが増えているのか

近年、居酒屋業界では「売却・承継」を選ぶオーナーが増えてきています。その背景には、いくつかの構造的な課題があります。

  • 人手不足と人件費高騰
    ↳飲食店では慢性的なスタッフ確保の難しさ、賃金上昇が運営負荷を強めています
  • 後継者不在
    ↳経営者の高齢化が進み、子世代への事業承継がなされないケースが多くなっています
  • コロナ禍後の収益構造の変化
    ↳営業時間短縮や客数の減少が続き、従来型の居酒屋運営が難しくなりつつあります
  • 業界再編の加速
    ↳大手チェーンや異業種からの買収ニーズが高まり、買い手市場が広がっています

このような要因が重なり、今までは閉店一択だった小規模店も「M&Aで店を残す」ことが現実的な選択肢となってきました。

居酒屋という業態ならではの評価ポイントとは

居酒屋は、他の飲食業態とは異なる独自の評価ポイントがあります。売却時には、以下のような要素が価格や売れやすさに直結するため、あらかじめ把握しておくことが大切です。

評価項目チェックポイント
立地・賃貸条件駅近か繁華街かどうか、家賃と売上のバランス、契約更新や名義変更の可否
常連客との関係性オーナーの人柄や接客力が集客要因になっているか、口コミや地域密着性があるか
営業スタイル深夜営業や喫煙可など、営業許可や設備が継続使用できるか
コスト構造原価率や人件費率が業界平均と比べてどうか、数値の整合性
設備・内装厨房設備や客席の状態、原状回復費用が高額になりそうか

これらの要素は、単なる「売上」や「利益」では測れない部分も多く、買い手にとっては重要な判断材料になります。

オーナーが退いたあとも店舗がうまく引き継げるかどうか、その“引き継ぎやすさ”自体が価格に反映されることもあります。

居酒屋のM&Aの相場感

「自分の居酒屋はいくらで売れるのか?」と考えたとき、参考になるのが「M&A相場の算定基準」です。

売上・利益から見る居酒屋M&Aのざっくり相場感

居酒屋の売却価格は、以下のような「業績指標 × 倍率」で算出されるのが一般的です。特に、小規模店舗では営業利益(オーナー報酬込み)をベースにした評価が主流です。

評価基準目安となる倍率補足説明
営業利益(調整後)1.5倍~3倍オーナー報酬や一時的経費を調整した利益ベース
EBITDA2倍~4倍減価償却など非現金費用を加味したキャッシュ創出力
年商(売上)0.2倍~0.5倍小規模店では参考程度。黒字・好立地で高評価

たとえば、調整後の営業利益が500万円で、買い手から2.5倍の評価がつけば、売却価格は約1,250万円となります。もちろん、地域や立地、店舗のブランド力によって上下しますが、目安としてこのような水準が意識されやすいです。

結論、相場はピンキリです。一方で、営業利益に1,5倍~3倍を掛けることによって、自店舗のM&A相場を知ることができます

赤字店・小規模店の相場の考え方と注意点

「うちは赤字だから売れない」と思っている方も多いですが、実際には“赤字でも売れる店”も存在します。特に小規模居酒屋では、引き継ぎコストが低く、立地や店舗状態が良ければ買い手が見つかる可能性があります。

  • 立地や内装に価値がある
    ↳駅近で競合が少ない場所や、造作がしっかりしている店は設備目的で買い手がつくことがあります
  • 原状回復費の回避メリットがある
    ↳閉店時に数十万円~百万円単位でかかる原状回復費を、買い手に引き継ぐことで回避可能
  • 従業員付き店舗や即営業可能な物件
    ↳人材確保や営業再開の手間が省ける点が魅力になります

ただし、赤字店の場合は「資産ではなく負債を引き継ぐ」という見方になるため、売却価格はつかず「無償譲渡」や「引き継ぎと引き換えに負債整理をしてもらう」など、特殊なスキームが多くなります。

居酒屋のM&Aの流れと専門家の使い方

M&Aを成功させるには、相場を知るだけでなく、適切なステップを踏んで信頼できる専門家と連携することが欠かせません。

査定から条件交渉・契約までのステップ

居酒屋のM&Aは、売却を決意したあとも段階を追って進めていく必要があります。大まかな流れは次のとおりです。

  1. 簡易査定の依頼
    ↳匿名で、売上・利益・立地条件などの基本情報をもとに複数社に査定依頼を出します
  2. 秘密保持契約(NDA)の締結
    ↳本格的な情報開示に先立って、情報漏洩を防ぐための契約を交わします
  3. 本査定・資料提出
    ↳財務資料・契約関係書類などを提出し、具体的な評価額と条件案を受け取ります
  4. 条件交渉と基本合意書の締結
    ↳価格や引き継ぎ期間、雇用条件などを調整し、売却の大筋で合意します
  5. デューデリジェンス(詳細調査)
    ↳会計・税務・法務・労務の観点から、買い手がリスクを確認します
  6. 最終契約・クロージング
    ↳正式な譲渡契約を交わし、代金の受け取りや店舗引き渡しを行います

特に重要なのが、NDAと基本合意書の段階です。あとで「言った言わない」のトラブルを防ぐためにも、専門家と一緒に書面内容を精査しながら進めるのが安心です。

M&A仲介会社・専門家の選び方と費用相場

M&Aを成功させるうえで欠かせないのが、信頼できる専門家の存在です。居酒屋や飲食業界に詳しい仲介会社を選ぶことが、成約率や条件面に直結します。

選定ポイント確認すべき内容
業界実績居酒屋・飲食店の成約事例が豊富か
査定力適正な価格を算出できる知識と経験があるか
守秘性情報を漏らさず進めてくれる体制があるか
サポート体制交渉・契約・引き継ぎまで一貫して支援してくれるか
手数料の透明性料金体系が明確で、不明瞭な費用が発生しないか

仲介会社の手数料は、主に「成功報酬型」が一般的です。相場としては、売却価格の5%〜10%程度が多く、最低報酬が100万円〜300万円に設定されているケースもあります。

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この記事を書いた人

出水祐介のアバター 出水祐介 公認会計士/税理士

公認会計士/税理士。ファーストキャリアをデロイトトーマツでスタートし、日本を代表する大手上場企業の監査に携わる。その後、ベンチャー企業でCFO(最高財務責任者)、コンサルティング会社でM&A事業責任者を経て、会計事務所を設立。現在は、個人事業主やベンチャー企業、中小法人など、幅広いクライアントに対して、会計税務やM&Aの専門的なアドバイスを提供しています。

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